ゆげまるイギリスのサウナは、エロいところがありますか。
結論から言えば、イギリスのサウナにそういうところもないわけではないです。
最近の健康志向やリラクゼーション効果から「サウナブーム」が起こり、本来のサウナ文化が再評価されるようになりました。ただし、長年積み重ねられてきた性的なイメージが完全に払拭されているわけではなく、現在でも一部には「サウナ=エロい」といった印象も施設もあります。
ほとんどがヒッピー文化から派生した健康志向のサウナとゲイサウナに分かれると思います。こちらのイギリスで共存している二種類のサウナについては下記をご参照ください。
「サウナ=エロい?」というイメージの背景
日本で「サウナ=エロい」とされる理由
サウナの黎明期と風俗業との密接な関係
日本では1960〜70年代頃、サウナ施設の普及期において、いわゆる「サウナ風俗店」が多数登場しました。これらはサウナを併設した個室で性的サービスを提供する店舗で、「トルコ風呂」(現在のソープランド)と並んで一種の性風俗店として広まったため、サウナ自体に性的なイメージが結びつきました。ただサウナの器具だけは東京オリンピックの際に、フィンランドオリンピック団が持ち込んだのが最初とされています。
サウナと「裸」の結びつき
そもそもサウナは裸や薄着で入る施設であり、日本では温泉や銭湯と違い、男女別施設とはいえ、「裸を連想させる空間」として捉えられました。このため「裸=性的」という単純な連想が定着しやすくなったと考えられます。
日本ではサウナはおじさんの趣味だというイメージもあり、そもそも女性用が少なかったため、男性専用サウナが今でもたくさんあります。日本の男性専用サウナでさえ、ほとんどが健康志向系ですが、一部にゲイサウナのような社交場としての場所もあるようです。
イギリスでも“エロい”と捉えられがちな背景
ロンドン・ソーホー地区など歴史的には性風俗やナイトカルチャーの中心地がサウナやスパと近接していたこともありました。現在はゲイサウナはありますが、性風俗のサウナはほとんどないように思えます。歴史的に性的にオープンな文化やLGBTQ+コミュニティの拠点がサウナ周辺に多いのも理由です。
プレミアアーセナルのアンセム、ルイス・ダンフォードの「The Angel ←youtubeのリンク」の中にもサウナに関する歌詞が出てきます。
この歌は簡単にいうとノースロンドンのエンジェルからハイベリーそしてアーセナルスタジアムまでつながるこの辺りに住む俺たちはクソだが、それでもノースロンドン(アーセナル)は永遠に! という内容です。アーセナルのホーム戦では試合前に観客全員が起立して「The Angel North London Forever」を大合唱します。
サウナを装った売春宿が見える🎵

現在のイギリスと日本のサウナはどうなのか?
現在の日本のサウナ
ご存知の通り、日本では2019年以降テレビ東京系のドラマ「サ道」以降、熱狂的な日本のサウナーブームが始まり、(第三次サウナブーム)が起こり、現在に至っています。今までの日本でのサウナと完全に異なったのはロウリュによる湿度管理がサウナルームに持ち込まれたことで、サウナルームでの熱が苦痛では無くなったことが挙げられます。

現在のイギリスのサウナ
イギリス、ロンドンでも2021年コロナが終息したかどうかの曖昧な時期に始まりました。
創設者のヴィクトリア・マドックスは、ロックダウン中にボート生活を送りながら、地域社会に開かれたサウナの必要性を感じました。彼女はモバイルサウナのプロジェクトを計画しましたが、パンデミックの影響で中断。その後、ロンドンのハックニー・ウィックにある1930年代の公共浴場「The Baths」の敷地に常設のコミュニティサウナを設立することを決意しました。
当初、クラウドファンディングで約3万ポンドの支援を集めましたが、資金調達は目標に届かず失敗に終わりました。しかし、地元の支援者やネットワークの協力により、資金がなくてもプロジェクトを開始することができました。特に、Stour Spaceのニール・マクドナルドが新たに開設した「The Baths」での場所の提供が大きな助けとなりました。
イギリスのサウナのチャリティー活動と社会的取り組み
Hackney Wick Community Saunaは、非営利のCommunity Interest Company(CIC)として運営されており、収益はすべて施設の維持や拡張、コミュニティイベントの開催、低所得者やNHS職員への割引提供などに再投資されています。
Community Sauna Network(CSN)を通じて、英国各地でのコミュニティサウナの設立を支援しています。このネットワークは、資金提供や運営ノウハウの共有を行い、新たなサウナ施設の立ち上げをサポートしています。例えば、2024年にはブリストルに新たなコミュニティサウナが開設されました。
イギリスのサウナで「エロい」体験が語られる理由
かつての“イギリスでの違法ギリギリ”サウナの実態
1980〜90年代のイギリスには、“サウナ”や“ヘルスセンター”と名乗りながら、実質的には売春や性的サービスを提供していた施設が存在していました。これらの施設は「マッサージパーラー」や「トルコ風呂」と看板を出していたこともあり、「サウナ=エロい場所」という印象が根付く一因になりました。
とくに、ロンドンやマンチェスター、バーミンガムなど大都市圏では、地元警察といたちごっこを続けながら、事実上黙認されていたケースもあり、現在でも一部の年配層には「サウナってそういう場所でしょ?」という固定観念が残っています。
現在も残る“いかがわしい”サウナの存在
現代のイギリスにも、わずかではありますが性的サービスを含む“いかがわしいサウナ”が存在しています。特に「大人向けサウナ」「スウィンガーズ向けスパ」などと呼ばれる施設は、ウェルネス目的とは別の目的で利用されており、ネット掲示板や口コミサイトでは“裏メニュー”のように語られることも。
こうした施設はごく一部とはいえ、一般のサウナと同列に語られてしまうため、真面目に営業しているウェルネス系サウナにとっては風評被害になってしまうこともあります。
ドイツのFKK文化との混同
もう一つ誤解の火種になっているのが、ドイツのFKK(Frei Körper Kultur=自由な身体文化)に基づく“裸文化”との混同です。
ドイツのサウナでは全裸が基本。男女混浴も当たり前で、身体を隠すことより“自然体であること”が尊重されます。
このFKK文化を知らずに訪れたイギリス人が「ドイツのサウナはヤバい」と感じてしまったり、逆にイギリス国内でFKKスタイルを真似た一部の“いかがわしい施設”が現れたりと、本来の文化と歪められたイメージが交錯しています。
ただし、ドイツのFKK施設の多くは真剣な健康志向・リラックス志向のものであり、必ずしも「エロい」わけではありません。むしろ、そうした誤解が迷惑だという声も多くあります。
イギリスのサウナでのマナーとエチケット
イギリスのサウナ利用時は水着着用がほぼ必須です。またタオルを着席時に引かないといけません。基本混浴ですが、時間によっては、男性専用、女性専用とあります。(フィンランド教会のサウナや、ニュードックランドサウナなど)
基本サウナルームで雑談は構いませんが、”Quiet Sauna”という看板が出ている場所があります。通常入口に書いてあり、また受付の方が入場時にこのサウナでは雑談しないでほしいと言ってくれます。瞑想用のサウナです。ハックニーウィックやバーモンジーのサウナにあります。

トラブルや誤解を避けるためのポイント
バスタオル(バスマット)をサウナ入室時には持ってきて、床にひいてください。(イギリスだけでなく、ヨーロッパのサウナではこちが基本的なマナーになります。)

基本自分用のアロマオイルは禁止とお考えください。
アロマオイルは水と混ぜれば、サウナストーンがダメージを受けることはないですが、人によっては匂いが嫌いな人もたまにいるようです。
サウナと恋愛・パートナーシップ
サウナは年齢制限が10歳以上の場合が多いので、家族は少ないようです。カップル(夫婦)のコミュニケーションの場にもいいようです。サウナをデートの場所にしているカップルも多いようです。マイルエンドのサウナではボルダリングの後にサウナに行くようなデートコースで使えます。
サウナでの出会いや交流はあるのか?
男女の交流もあり得るかもしれませんね。比較的狭い空間なので見知らぬ人と話すことも容易です。ただ話が盛り上がったところで、高熱のサウナだと、変なタイミングで話を終えなければならないこともしばしばあります。
よくある質問(FAQ)
- イギリスのサウナに性的サービスはありますか?
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一部のゲイサウナやハッテン場のようなサウナを除いて、基本的にそういった施設はありません。健康志向・コミュニティ重視の施設が主流です。
- イギリスのサウナはどんな雰囲気?
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日本にあるプールのような施設に近いです。友人やカップル、色んな人がいるので、性的な雰囲気からはかけ離れています。
- 女性一人でも安心して行ける?
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安心していけます。ただ一応Saunaguildの評価を確認すると、確実です。
- サウナでのトラブルや注意点は?
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男性一人、または女性一人での性的目的での来場者はほとんどいませんが、心配なら最初は友達と行かれるか、またはSaunaguildにぜひ連絡ください。みんなでととのいましょう!!
まとめ:サウナの本当の魅力と正しい楽しみ方
ルールを守って、イギリスでもリラックスできようにサウナを楽しみましょう。




