Sachikoフィンランドも日本と同様サウナが人気らしいですが、違いはあるのでしょうか?
そんな疑問をお持ちのイギリス、ロンドン在住の方は、是非最後まで読んでいただければ、参考になると思います。
フィンランドとサウナの関係
フィンランドといえば、真っ先に思い浮かぶのが「サウナ」です。フィンランドには約550万の人口に対して、300万以上のサウナが存在し、一人当たりのサウナの数は世界一と言われています。家庭や会社、さらには国会議事堂にもサウナが設置されており、まさにフィンランドの文化そのものです。 サウナは単なる温浴施設ではなく、フィンランド人にとってはリラックスして人々との交流を楽しむ場、または精神的な浄化をする神聖な場とされています。その歴史は2000年以上に及び、古くは冬の寒さをしのぐための暖房手段として利用されていたとも言われています。

フィンランドのサウナの種類
日本のサウナはほとんどが電気サウナですが、フィンランドにはさまざまな種類のサウナがあり、それぞれに独自の特徴があります。
スモークサウナ(Savusauna)
スモークサウナは最も伝統的なサウナであり、煙突を持たないのが特徴です。薪を燃やして室内を暖め、火を消した後に煙を外に排出してから入ります。独特の香ばしい香りと柔らかい熱が楽しめるため、サウナ愛好家の間では特に人気があります。

電気サウナ(Sähkösauna)
現代の家庭やホテル、公共施設で一般的に見られるのが電気サウナです。温度管理がしやすく、スイッチ一つで手軽に利用できるため、多くのフィンランド人が日常的に利用しています。

薪サウナ(Puusauna)
薪ストーブを使って加熱するサウナで、電気サウナよりも温かみのある熱を感じられるのが特徴です。湖畔のコテージや田舎の家に多く見られ、フィンランド人にとってはリラックスの象徴とも言えます。

テントサウナ(Telttasauna)
アウトドア愛好者に人気なのが、持ち運び可能なテントサウナです。湖や森の中で設置し、自然の中でサウナを楽しむことができます。

日本と比較したフィンランド式サウナの入り方とマナー
フィンランドのサウナは、日本のサウナとは異なる習慣やマナーがあります。フィンランド流のサウナを楽しみましょう。

サウナに入る目的
日本人は健康目的やリフレッシュ、修業的体験のために入る事が多いですが、フィンランド人はリラックス目的であり生活の日常として入るそうです。
裸派・水着派
フィンランドでは裸で入るのが基本で、人に裸を見られることにあまり抵抗がない文化なのだそうです。
男女別のサウナが多いですが、家族や友人で一緒に入る事ができるサウナもあります。しかし、家族や友人間であっても裸を見せることに抵抗を感じる人はいます。現地の人曰く、そんな人は水着を着て入ってもいいですし、そのような人に対して裸派の人から何か言われたり思われたりすることはないそうです。「リラックスするための場なんだから、好きなように入ればいい」という感覚なんだそうです。
裸で入るタイプのサウナは中に一人用のマットが置いてありますが使いまわしなので、衛生面が気になる方はマイマットを持参されるといいと思います。荷物がかさばるので使い捨てのシートやタオルを敷いてもいいかもしれません。水着を着て入るタイプのサウナはそのまま座ります。
入る前の流れ
日本と同様にフィンランドでもサウナに入る前に体を洗って体の水気を拭いてから入るのがマナーとされています。
温度・湿度
日本のサウナは高温・多湿のドライサウナが多いですが、フィンランドのサウナはやや低温・高湿でロウリュに重きを置いています。
フィンランドのサウナを実際に経験してみて、次々ロウリュをしても温度が高くないせいか日本のように熱気に圧倒されるような感じはなく、じんわり温かくなる感じが心地よかったです。
クールダウン
フィンランドはサウナの後、夏は湖、冬は雪や外気浴で温冷交代浴をします。
日本のサウナに慣れている私は水風呂も静かに外気浴できる場もなく、一般的にいう「整う」ができないなと思いました。しかし、冬の雪が積もる中で会話を楽しみながらクールダウンするのも悪くありません。話に夢中になり体を冷やしすぎてしまうこともしばしば…。
サウナで絶対に忘れてはならない物は、サンダルです!ないと外気浴の時に足が冷たすぎてリラックスどころじゃありません。水着・タオルと併せて用意していきましょう。
会話・雰囲気
日本のサウナはおしゃべり禁止・飲食禁止で、よく注意喚起の張り紙も見かけます。
フィンランドでは、サウナの中でビールなどのお酒を片手に友達や家族、あるいは知らない人とも語らいます。私が行ったときはサウナの合間に休憩室でカードゲームをしているグループも見かけました。それぞれがほどほどのボリュームで会話を楽しんでいるので、程よくざわざわしていました。
フィンランドのサウナをいくつかご紹介!

①Kotiharjun Sauna
観光客向けというよりは地元の人が通うような年季の入ったサウナです。それでも冬にはちらほら日本人観光客もいました。夜に行くとネオンライトの看板が映えています。
サウナ後に飲むお酒は受付付近のクーラーボックスに入れてもいいですし、外の積もった雪の中で冷やしておくのもアリ。受付後男女に別れてサウナへ。サウナは薪式でした。更衣室にも休憩スペースがありますが、せっかくなら外のベンチでのクールダウンがお勧めです。忘れてしまった方のために無料の貸し出しバスタオルやサンダルがありました。


②Allas Pool
サウナ後にプールでクールダウンができる比較的新しくできた綺麗な施設で、サウナは電気式でした。
温水プール、海水プール、夏季限定の子供用プールがあり、サウナも室内だけでなく屋外に小屋タイプが3つ程ありました。どのサウナにも窓があり外の景色を楽しみながら温まることができます。
ここのプールは水深160㎝あり、身長が150㎝後半の私は足が底につかず最初焦りました。身長が低い方はお気を付けください。
プールキャップは必須ではないですが、必要だと思う方はキャップやゴーグルを持って行った方がいいかもしれません。売店で買うこともできます。他にもオリジナルデザインのタンブラーやポンチョや水着など、可愛くて訪れた記念になりそうな物品も売っていました。また、カフェ・レストランやルーフトップテラスも併設されています。


③Löyly Helsinki
デザイン性の高い公共サウナで、モダンな建築と美しい海の景色が特徴です。電気サウナだけでなく薪サウナとスモークサウナが楽しめ、バルト海へダイブしてクールダウンすることができます。カフェ・レストランも併設されており、もちろんアルコールを含めたドリンクの提供もしています。人気の観光施設となっており様々な国からの観光客で賑わっていました。
ご紹介したそれぞれの施設の距離は近く、自転車や電動スクーターで約20分程度でした。もし自転車などを利用するときは日本とは違い右側通行なので注意です。個人的感覚ですがフィンランド人はきちんとこの辺を守って走行している人が多いので、もしすれ違うことがあれば自転車専用レーンだったとしても右側に寄るようにしてください。私は一度注意を受けました。
イギリスからフィンランドへの旅費(冬季)
| 航空券(イギリス発) | 1人往復約6万円前後 |
| 航空券(日本発) | 1人往復約40-60万円前後 |
| 宿泊費(2人部屋1泊) | 約1万円(Airbnb利用) |
| ①Kotiharjun Sauna | 約3000円 |
| ②Allas Pool | 約3800円 |
| ③Löyly Helsinki | 約5000円 |
サウナ施設に併設しているレストランは割高で量も普通かやや少ないくらいでした。ヘルシンキの街には伝統的なフィンランド料理を楽しめるレストランがたくさんあり、お店によるとは思いますが量も多くお腹いっぱいになれます。温かみのある北欧の内装も楽しめるので、時間が許すのであれば街のレストランをお勧めします。



フィンランドに温泉はある?
日本のように「温泉」文化があるかというと、フィンランドには日本のような「天然温泉文化」はあまりありません。
フィンランドに温泉が少ない理由
- 火山活動がほとんどない
日本は「環太平洋火山帯」に位置しており、活発な地熱活動のため全国各地に温泉があります。
一方、フィンランドは火山活動が非常に少ないため、地熱による天然温泉はあまり存在しません。 - 気候が寒冷で地下水が冷たい
フィンランドは北欧の寒冷地帯なので、地下水も基本的に冷たく、自然に湧き出る温かい湯というものがほぼありません。
でも「温泉っぽい」施設はある?
- スパ施設や温水プール
温泉の代わりに、フィンランドには「スパ(kylpylä)」と呼ばれる温水プールやリラクゼーション施設があります。これは人工的に温めた水を使ったもので、観光客にも人気です。 - 一部地域に「温泉らしき湧き水」も
ごく一部ですが、地熱を利用した天然の温水源も存在します。例えば、カレリア地方の一部に温泉施設がありますが、日本のように全国に広がっているわけではありません。
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