ゆげまる海に飛び込めるイギリスのサウナはないですか。
先週、ロンドンから足を延ばして海辺の町マーゲートにある「Sea Scrub Sauna」に行ってきたんですが、これがもう、想像の3倍よかった。
この記事では、実際に行ってきた僕が、薪サウナの体感温度から料金、予約方法、持ち物、ロンドンからの行き方まで全部まとめます。
イギリスにサウナなんてあるの? あってもぬるいんじゃ…
それが今、イギリスはサウナブームの真っ最中。
公衆サウナは2024年の90施設から倍増していて、2025年には200施設を超える予測もあるくらい。しかもマーゲートの薪サウナ、100度超えてました。
マーゲートSea Scrub Saunaのインスタ動画です。
Sea Scrub Sauna Margateってどんな場所?

Sea Scrub Saunaは、マーゲートの中心ビーチ「マーゲート・メイン・サンズ(Margate Main Sands)」の遊歩道(Royal Cres Promenade, CT9 1XP)にある海辺のサウナ施設。マーゲート駅から歩いてすぐの、あの広い砂浜のど真ん中です。
サウナは2種類。伝統的な薪式のバレルサウナ(樽型サウナ)と、電気式のキューブサウナ。薪サウナにはパノラマの海景窓がついていて、サウナ室から海が見えます。これがずるい。
ちなみにマーゲート、19世紀のヴィクトリア朝時代には「ベイジング・マシン」という車輪付きの海水浴小屋で人々が海に入っていた歴史ある海水浴の町。この町の海辺サウナは、その歴史的なデザインを引き継いで作られているものもあるんです。海と入浴の文化が150年以上続いている場所、ということ。

薪サウナと電気サウナ、どっちを選ぶ?

予約時にどちらか選ぶことになるので、先にざっくり比較を置いておきます。
| 薪式バレルサウナ | 電気式キューブサウナ | |
|---|---|---|
| 熱源 | 薪ストーブ | 電気ヒーター |
| 定員 | 6人まで | 5人まで |
| 温度 | 100度以上 | 公式サイトで要確認 |
| 景色 | パノラマ海景窓つき | キューブ型の最新設備 海が見える |
僕は迷わず薪を選びました。理由は単純で、日本でもなかなか入れない薪ストーブのサウナに、海を見ながら入れるから。結果、大正解。詳しくは次のセクションで。
実際に行ってきた。正直レビュー

マーゲート駅をでると海が見えます。8月ということもあり、海水浴に来ている人がたくさんいました。下手なヨーロッパの海辺よりたくさんいるかも。海辺のほうに行き、階段をおりるとすぐにシースクラブサウナがあります。
薪サウナは100度超え。しかも窓の外は海

まず温度。100度を超えてました。日本の一般的なサウナが90度前後だと考えると、かなり熱い部類。薪ストーブ特有の、じんわり包まれるような熱で、乾いたキツさはあまりない。定員は4人マックスなので、詰め込まれる感じもゼロでした。
正直、そのとの外気も熱いし、太陽もてっているんで、サウナ室が100度を超えているので、暑すぎで、扉を半開きにして暑さがこもらないようにしていた。そうしないと怖くてローリューできない感じでしたので。それでもローリューしたかったのは、ここのサウナがアロマオイルOKだったので。受付でも買えますし、オンラインで事前に購入もできます。
で、水風呂は?
ウイスキー樽を使った500リットルのコールドプランジ(水風呂)。ただし常温。そして、ここからが本番なんだけど…目の前が海。
水風呂は常温。でも、海に飛び込めばいい
正直に言うと、水風呂はチラー(冷却装置)で冷やした日本のキンキンの水風呂とは別物です。常温。夏場だとちょっと物足りないかもしれない。
でもこの施設、ビーチの上に建ってるんですよ。つまり、サウナから出て、砂浜を数歩歩いて、海にドボン。これができる。天然の、世界最大の水風呂。
海水は冷たかったですが、サウナの施設から30メートルぐらいはあるかないといけません。ブライトンのような石の浜でないので足はいたくならないのですが、砂に足を取られて歩きずらいのは一緒です。
ただブライトンよりは遥かにマシです。
ちなみにこの「温→冷」を繰り返す温冷交代浴、血流の促進やストレス緩和、筋肉の弛緩に効果があるとされていて、イギリスの海辺サウナはだいたいこのスタイル。日本のサウナ→水風呂→外気浴の流れと理屈は同じです。外気浴に関しては、潮風が勝手にやってくれます。

設備の正直な話(更衣室・シャワー・トイレ)
いいところだけ書いても仕方ないので、設備面も正直に。
シャワーはあります。ボート型のユニークなやつ。
更衣室もあるんですが、正直狭い。混んでる時間帯だと譲り合いが必要になると思います。とくに男女共用なので、女性がいると入り
トイレは施設内にはなくて少し歩くけど、近くに公共トイレがあるので困りはしない。このあたり、日本のスーパー銭湯の感覚で行くとギャップがあるので、先に知っておくといいです。
貴重品用のロッカーはあるけど、鍵は付いてません。自分の南京錠を持っていく方式。あと敷地内にはセキュリティカメラも設置されています。死海の塩を使ったオーガニックの塩スクラブ(£5のミニポット)も現地で買えて、これはお土産にもよさそうでした。
料金と予約方法(2026年3月時点)

料金はこんな感じ。1回1時間の枠で、実際に使えるのは55分です。
| セッション | 料金 | 条件 |
|---|---|---|
| 共有セッション(オフピーク) | £16 | 月〜金の14:00まで |
| 共有セッション(ピーク) | £18 | 金曜15:00〜日曜 |
| 貸切セッション | £100〜£110 | 最大8名で1時間 |
| アウフグース | £20(会員£15) | 毎週水曜の朝8:00〜9:00 |
年間メンバーシップ(£30/年)に入ると、毎回のセッションが約£3引き、貸切は20〜30%引きになります。月2回以上行くならすぐ元が取れる計算。なお、料金は情報源によって微妙に食い違いがあり(共有£16一律、貸切£90という記載のある観光サイトも存在【要ファクトチェック】)、変更もあり得るので、予約前に必ず公式サイト(seascrubsauna.co.uk)で最新料金を確認してください。
予約は完全オンライン制。ふらっと行って並ぶスタイルではないです。逆に言えば、予約さえ取れば待ち時間ゼロで確実に入れる。ただ週末はけっこう埋まりやすいので、行く日が決まったら早めに押さえるのがおすすめ。あと共有セッションは12歳未満は利用不可、12歳以上も保護者同伴が必要です。
アウフグースについて補足すると、これは熱したサウナストーンにアロマ水をかけて、立ち上る蒸気をタオルで扇いで浴びせるドイツ発祥のサウナ儀式。日本のロウリュ+熱波師のイメージに近いやつです。水曜の朝イチ限定なので、狙うならスケジュール調整を。
持ち物リスト。これ忘れると詰みます
日本の銭湯みたいに、タオルは借りられるんでしょ?
それが借りられないんです。イギリスの屋外サウナは基本、全部持参。しかもタオルは2枚必要。
持ち物はこの6つ。
- 水着:必須。イギリスの屋外サウナは水着着用が厳格なルールで、裸はNGです。
- タオル2枚:1枚はサウナ室で「お尻の下に敷く用」、もう1枚は海や水風呂あがりの「拭く用」。敷く用を忘れると木のベンチに直座りになって熱い&マナー違反。
- 飲み水:脱水対策に。施設周辺に無料の給水スポットがあるので、空のボトルでもOK。
- 暖かい上着:海辺は年中風が強くて、サウナ後に一気に体温を持っていかれます。ウインドブレーカーか厚手のパーカーを。
- サンダル:砂浜を歩くので、脱ぎ履きしやすいものが正解。
- 南京錠:前述のとおり、ロッカーに鍵が付いてないので。ダイヤル式が楽です。
逆に持ち込んじゃダメなものが、金属のアクセサリー。サウナ室は70〜100度あるので、指輪やネックレスが熱されて火傷の危険があります。眼鏡も金属フレームが熱くなるうえレンズ破損のリスクがあるので外すのが無難。スマホは熱と湿気でバッテリーが壊れる恐れがあるため持ち込みNG。まあ、海を見ながらのサウナでスマホは要らないですよ。
ロンドンからの行き方

結論から言うと、電車が一番ラクです。
ロンドンのセント・パンクラス駅(St Pancras International)からマーゲート駅まで、乗り換えなしの直通高速鉄道で約1時間30分。運賃は片道£45〜£95と幅があるので、早めの予約で安く押さえるのがコツ。マーゲート駅からビーチは徒歩数分なので、駅を出たらもう着いたようなものです。
安く行きたいならナショナル・エクスプレスの長距離バスもあって、こちらは£15〜£40。ただし所要は約2時間45分で、渋滞すると3時間超えもザラ。時間に余裕がある人向けですね。
車の場合はM25→A2/M2→A299経由で1時間30分〜2時間強。ひとつ注意があって、ロンドン東側のダートフォード・クロッシングを通ると「Dart Charge」という通行料が片道£3.50かかります(2026年6月時点)。料金所がなくカメラで自動記録される方式で、通過した翌日の深夜24時までにオンラインで支払わないと£70の罰金。
気づかず通過して数週間後に罰金通知が届いた、という失敗談が多い区間なので、通ったら忘れずに。ちなみに夜22時〜朝6時の通過は無料です。あと、車内の見える場所に荷物を置いたまま離れないこと。これはマーゲートに限らずイギリス全般の鉄則。制度や料金の詳細は政府公式サイト(GOV.UK)で最新情報を確認してください。
無料のDulcie Community Saunaとどっちがいい?

実はマーゲートにはもうひとつ有名なサウナがあります。メイン・サンズから海沿いを東へ25分ほど歩いたクリフトンビル地区、ウォルポール・ベイ・タイダル・プール(1937年建造の巨大な海水潮汐プール)の目の前にある「Dulcie Community Sauna」。ボランティア運営で、なんと無料(寄付歓迎)です。
St George’s Lawn, Third Ave, Cliftonville, Margate CT9 2LN
| Sea Scrub Sauna | Dulcie Community Sauna | |
|---|---|---|
| 料金 | £16〜£18/時間 | 無料(寄付歓迎) |
| 予約 | オンライン予約制 | 予約なし・先着順 |
| 営業 | スケジュール固定 | 天候・薪・ボランティア次第で変動。Facebookで直前確認必須 |
| 設備 | 更衣室・シャワー・水風呂・ロッカーあり | 更衣室・温水シャワー・ロッカーなし |
| 冷水 | 樽の水風呂+海 | 目の前の潮汐プール+海 |
| 場所 | メイン・サンズ(駅近) | クリフトンビル(駅から遠い) |
で、どっちがいいか。これは人によります。
初めて行く人、日帰りで確実に入りたい人→ Sea Scrub一択。予約で枠が確保できて、シャワーも更衣室もあるので、電車日帰りのプランが立てやすい。せっかく片道1時間半かけて行って「今日やってませんでした」は悲しすぎるので。
マーゲートに何度も行く人、ローカルな空気を味わいたい人→ Dulcieも面白い。無料だし、コミュニティサウナ特有のゆるくて温かい雰囲気があります。ただし稼働状況が天候や薪の在庫に左右されるのでいったら空いてなかったということもあるかも。
時間に余裕があればどっちもいったほうがいいにきまってます。
よくある質問

Q1. 予約なしでも入れる?
Sea Scrubは完全オンライン予約制なので、事前予約が必要です。週末は埋まりやすいので早めに。予約なしで行きたいなら先着順のDulcie Community Saunaという選択肢もありますが、稼働は不定期です。
Q2. 英語ができなくても大丈夫?
予約から決済までオンラインで完結するので、現地での英語のやりとりはほぼ最小限で済みます。ルール(タオル2枚、水着必須など)だけこの記事で予習しておけば問題ないはず。受付で予約の時の名前確認だけされました。
Q3. 水風呂は冷たい?
樽型の水風呂は常温です。日本のキンキンの水風呂を期待すると拍子抜けするかも。その代わり海に飛び込めるので、冷たさはシーズン次第で海のほうが上です。
Q4. 子どもと一緒に行ける?
共有セッションは12歳以上から、それも保護者同伴が条件です(2026年3月時点の情報)。小さいお子さん連れの場合は貸切セッションの利用可否を含めて、公式サイトで最新のルールを確認してください。
Q5. 冬でも入れる?
通年営業のスタイルです。むしろ海水が冷たい季節のほうが温冷のコントラストは強烈で、サウナーとしては冬が本番かもしれません。ただし海辺の風はかなり冷えるので、防寒着はマストです。
ロンドンから電車で1時間半、砂浜の上の100度の薪サウナと、水風呂代わりの海。日本のサウナ文化とはまた別物の気持ちよさでした。僕はいつか日本のスーパー銭湯をロンドンで開きたいと思ってるんですが、イギリスにはイギリスの、海と一緒に育ってきた入浴文化がある。それを肌で感じられた1日でした。
次にいくときはウィスタブルのサウナと一緒にいきたいですね。またサウナは冬が本番なので寒い時期にいきたいです。
週末、ちょっと足を延ばして海辺で整う。ロンドン暮らしの新しい選択肢として、かなりアリだと思いますよ。

