マンチェスター出張の真ん中に、ぽっかり空いた日曜日。マンチェスターのパブでプレミアサッカーを見て過ごすこともありえた。面倒だが、ロンドンに帰って、また月曜日にくることもありえた。
マンチェスターでお客様が賃貸物件が必要で内覧の予約をとったが、土曜と月曜に入っていて、その間の一日をどう使うか。マンチェスターのサウナはコンプリート済み。
答えは決まってました。リバプールでサウナ。
で、隣町のリバプールに、ドックのすぐ横で薪を焚いてる小さなサウナがあると知って、朝一の枠を予約しました。それが今回の「Sauna Birds(サウナ・バーズ)」。
この記事では、予約の仕方から料金、持ち物、近所のWyld Saunaとの違い、そして一緒に汗をかいたマクベスを演じる女性の話まで、全部書きます。
リバプールに屋外サウナ…? しかもドックの横って、日本人が一人で行って大丈夫なのかな…
大丈夫。僕も一人で行ってきた。予約は全部ネットで完結するし、ルールさえ知っておけば気楽なものだよ。

リバプールのサウナ事情。Sauna BirdsとWyld Saunaは何が違う?

まず全体像から。リバプールのドック沿いには、いま3つの屋外サウナがあります。ひとつが前に記事にしたWyld Sauna(Princes Dock)。もうひとつが今回のSauna Birds(Queens Dock)。そして次の記事に書く、Mersea Sauna。
ただ場所がちょっと違うので、そもそもどちらに行くかはあなたの宿の場所しだいかも。
| Sauna Birds | Wyld Sauna | |
|---|---|---|
| 場所 | Queens Dock(Liverpool Watersports Centre内) | Princes Dock |
| 熱源 | 薪ストーブ | 電気 |
| 定員 | 最大8名 | 20〜30名 |
| 温度 | 80〜100℃ | 80度 |
| 料金(2026年9月時点) | コミュニティ枠 £12.50/貸切 £80(いずれも50分) | —(別記事参照) |
| 雰囲気 | こぢんまり、会話が生まれる | 大きくて開放的 |
要するに、大人数でワイワイならWyld、静かに熱と向き合うならSauna Birds。この記事はSauna Birdsの話なので、以下じっくりいきます。
ちなみに料金は2026年9月時点で公式の予約画面に出ていた金額です。予約の際に公式サイトで最新の金額を確認してください。
Sauna Birdsってどんな場所?

ウォータースポーツセンターの敷地内にある
住所はLiverpool Watersports Centre, Queens Dock, 110 Mariners Wharf, Liverpool, L3 4DG。リバプール南側のウォーターフロント、クイーンズ・ドック沿いです。敷地内に無料駐車場があるので、車の人はそのまま乗りつけられます。
着いてみて最初に思ったのが「あ、ここスポーツセンターだ」。カヤックとかSUPをやる場所で、寒中水泳の人たちの拠点でもある。僕が行った朝一の枠は、おじいちゃんおばあちゃんがいっぱいいました。地元の人の生活にちゃんと溶け込んでる感じ。観光地というより、町の公民館のプール、みたいな空気感なんですよ。
屋外遊泳仲間の女性2人が始めた薪サウナ
運営しているのは、エリカとヘレンという2人の女性。
もともと屋外で泳ぐのが好きな仲間で、リトアニア旅行で北欧のサウナ文化に触れて「これを地元にも」となったのが始まりだそうです。
温冷交代浴、つまり熱いサウナと冷たい水を交互に浴びる、あれをコミュニティに提供したかった、と。
サウナ本体はスカンジナビアから取り寄せたもので、開業はかなり最近。現地で聞いた感じだと、まだ半年経ったかどうかというところでした。
サウナ自体はスカンジナビアから下の車で引く用の牽引はポーランド製でした。
真新しい木の匂いがまだ残ってる、と言えばわかってもらえるでしょうか。
実際に入ってみた。80〜100℃の薪サウナと激冷えの水風呂

薪の湿り気と、パッと広がるユーカリ
扉を開けた瞬間、まず薪サウナ特有のあの感じ。
電気サウナのカラッとした熱とは違って、しっとりとしたモイスチャーが肌にまとわりつく。
木の匂いもする。で、ロウリュ(サウナストーンに水をかけて蒸気を立てるやつ)をやると、ユーカリの香りがパッと来て、頭の中まで新鮮になる感じがしました。アロマオイルを少し入れてたんだと思います。
温度は80〜100℃まで上がるとのことで、実際、十分に熱かった。最大8名の小さな空間なので、熱の逃げ場がない。これがいい。
水風呂2つと滝シャワー。ただし白鳥に注意
サウナの外には冷水バスが2つと、上から水が落ちてくる滝シャワー。水風呂はすごく清潔に保たれていて、そして、すごく冷たかった。ドック沿いの風も手伝って、体感はかなりのもの。
ひとつだけ。近くに白鳥がたくさんいました。優雅なんですけど、水風呂に浸かってる無防備な状態で目が合うと、ちょっと怖い。あれは想定外でした。
オレンジとサウナソルト、そしてプレッツェル
面白かったのがここ。施設側が用意してくれたオレンジやサウナソルトで体を洗わせてくれるんです。塩でこすって、オレンジで香りをつけて、水で流す。日本のサウナではまずやらない体験。
あとプレッツェルが食べられました。汗をかいた後に塩気のあるものをつまめるのは、地味にありがたい。塩分が必要な人にはかなりいいと思います。
目の前がドックなら、そのまま飛び込んで泳げるの?
入るくらいはやらせてくれる。でもちゃんと泳ぐならWatersports Centre側で別予約が必要で、追加料金がかかるみたいでした。サウナの料金にドック遊泳は含まれてないよ。
一緒になった人たち。地元カップルと、女性マクベス

定員8名の小さな箱だと、自然と会話が生まれます。この日は地元のカップルと、もう一人、リバプールにシェイクスピアの稽古をしに来ているという女性がいました。
役は、マクベス。女性のマクベスがあるんだな、と素直に思いました。マクベスって王様でおばけだったような?
印象に残ったのは、2週間くらいずつ劇をしながら町から町へ転々としている、という話。ジプシーみたいな生活だなあと。サウナで汗をかきながら、そういう人生の断片を聞かせてもらえる。これが小さいサウナの良さなんですよね。大きい箱だと、たぶんこの会話は起きない。
Sauna Birdsの予約・料金・持ち物(2026年9月時点)

ここからは実用編。数字は2026年9月時点のものなので、必ず公式サイトで最新情報を確認してから行ってください。
予約は完全オンライン、現金は使えない
予約は公式サイトからの事前オンライン予約のみ。支払いはウェブでのカード決済だけで、現地での現金払いはできません。財布を持って行っても意味がない、ということです。
もうひとつ大事なのがキャンセル規約。自己都合のキャンセルは返金なし、日時変更のみ対応。たとえば「土曜の朝に予約したけど寝坊した」だと£12.50は戻ってきません。予定がふわっとしてる人は、日程が固まってから予約したほうが安全です。
料金はコミュニティ枠(他の人と一緒に入る枠)が50分で£12.50、貸切が50分で£80(最大8名)。友達7人と割れば一人£10ちょっとなので、グループならむしろ貸切のほうがお得だったりします。
必須の持ち物は3つ
水着、タオル2枚、サンダル。この3つは絶対。
水着は、施設内もサウナ室内も全裸禁止なので必須です。日本の感覚で「サウナ=裸」と思って行くと入れません。タオルが2枚なのは、1枚がサウナ室の木のベンチに敷く用(直に座るのは衛生面と火傷防止のためNG)、もう1枚がシャワーや水風呂の後に体を拭く用。サンダルは、サウナ室と水風呂、更衣室のあいだを歩くため。サウナ室の中は土足禁止なので、脱ぎ履きしやすいものがいいです。
またリバプールルールでサウナ内でバスタオルを敷いている人はいなかったです。ですので、バスタオルは体を拭く一枚でもいいっちゃいいんですが😅

あると便利なもの
水筒(ガラス瓶は持ち込み禁止)、サウナハット(借りられます)、そして温かい上着か着替えポンチョ。特にポンチョは推します。更衣室が小さめなので、行きは私服の下に水着を着て行って、帰りはポンチョをバサッと羽織る、が一番スムーズ。
更衣室の場所も書いておくと、サウナ本体は1階の岸辺近くにあって、着替える場所は階段を上がった1〜2階分上のところ。ちゃんとした更衣スペースはあるので、そこは安心してください。
やってはいけないこと
ネックレスや指輪などの金属アクセサリーは、入室前に外すこと。100℃近い室内で金属は急激に熱を持って、皮膚を火傷します。これは義務です。持ち込みの石鹸・シャンプー・精油・スクラブも禁止。年齢は16歳以上に限定されているので、お子さん連れは要注意です。
どんな人におすすめ?タイプ別に

「どっちが一番いい?」と聞かれたら、人によります。

出張や旅行のついでに寄りたい人には、比較的駅に近いWyld saunaのほうが楽です。
ただ朝がのんびりできる人にはぜひSaunabirdsにいってもらいたいです。
50分で完結するし、無料駐車場もあるし、朝一の枠なら午前中に全部終わる。僕みたいに「空いた日曜の午前」を埋めるにはぴったりでした。
じっくり温冷交代浴を追い込みたい人にも向いてます。薪の熱、冷水バス2つ、滝シャワー。この組み合わせが徒歩ゼロ分の距離にあるので、サイクルを何度も回せる。
大人数でワイワイやりたい人は、正直Wyld Saunaのほうが向いてます。20〜30名入る箱と、8名の箱では役割が違う。
逆に、一人で静かに、あわよくば地元の人と少し話したい、という人はSauna Birds一択。コーヒーショップもあって、セッションの後にのんびりできました。
ロンドンだけじゃなく、リバプールの小さなドックにまで、スカンジナビアから薪サウナが運ばれてきている。しかも運営は地元の女性2人。これがいまのイギリスのサウナブームの現在地だと思います。ブームというより、もう生活の一部になりかけてる。
いつか日本のスーパー銭湯をロンドンに作りたい僕としては、こういう「町の小さなサウナ」が地方都市で成り立っているのを見ると、けっこう勇気をもらえるんですよね。リバプールに行く用事がある人は、ぜひ朝一の枠を。おすすめです。
よくある質問

英語が苦手でも予約できる?
できます。公式サイトの予約画面で日時を選んでカード決済するだけ。現地で英語を話す必要はほとんどありません。ただしキャンセル返金なし、日時変更のみ、という規約だけは予約前に読んでおいてください。
現金は使える?
使えません。ウェブでのカード決済のみで、現地での現金払いは不可です(2026年9月時点)。
水着は必要?
必須です。施設内・サウナ室内ともに全裸は禁止されています。タオル2枚とサンダルも一緒に持って行ってください。
Wyld Saunaとどっちに行くべき?
大人数・開放感ならWyld Sauna、少人数・薪の熱・会話ならSauna Birds。どちらもドック沿いなので、時間があれば両方行くのが一番いいです。
子どもは入れる?
利用は16歳以上に限定されています。小さいお子さん連れの場合は、別のプランを考えたほうがよさそうです。


